
noblogさん、NISAはもう始めてるんですけど……iDeCoってやらなくていいんですかね?なんか2026年に大改正があるって聞いて、気になってて。

いいタイミングで聞いてくれた。2026年12月にiDeCoの掛金上限が大きく引き上げられる予定で、会社員にとっては見逃せない改正なんだよ。

えっ、どのくらい変わるんですか?

今は企業年金なしの会社員で月2万3,000円まで。それが月6万2,000円まで上がる予定。単純計算で、節税できる金額も約3倍近くになるんだ。

じゃあ、NISAよりiDeCoを先にやるべきってことですか?どっちが正解なのか全然わからなくて……。

「絶対こっち」という一律の答えはなくて、状況によって変わる。今日の記事では「①NISAとiDeCoの違いのおさらい」「②会社員がiDeCoを先に始めるべき理由と節税試算」「③2026年改正の具体的な影響」の3点を整理していくよ。

わかりました。ちなみに口座開設って難しいですか?なんか書類とか多そうで……。

楽天証券やSBI証券ならスマホで10〜15分あれば完結するよ。まずは今日の記事で「自分はiDeCo優先かNISA優先か」の判断をつけてから、口座開設に動くのがスムーズ。
NISAを始めてみたはいいけど、「次はiDeCoもやるべき?」「そもそもどっちが先?」と迷っている人は多いと思います。
結論から言うと、会社員で所得税率が20%以上なら、iDeCoをまず上限まで活用してからNISAに回すのが税効率が良いです。ただし「60歳まで引き出せない」というデメリットがあるので、生活防衛資金の準備状況と、近い将来の資金ニーズによっては順番が変わります。
この記事では、節税シミュレーションをもとに状況別の優先順位を整理します。「この記事を読んだらとりあえず今日から動ける」状態を目指してまとめました。
NISAとiDeCoの違いをサクッとおさらい
「比べる前に基本から」という人のために、まず2つの制度の違いを整理します。
| 項目 | 新NISA | iDeCo |
|---|---|---|
| 年間投資上限 | 360万円(つみたて枠120万+成長枠240万) | 月23,000円(企業年金なし会社員)※2027年1月〜62,000円 |
| 非課税保有上限 | 1,800万円 | 上限なし |
| 引き出し自由度 | いつでも可 | 原則60歳まで不可 |
| 節税の種類 | 運用益が非課税 | ①掛金全額所得控除 ②運用益非課税 ③受取時の税優遇 |
| 非課税期間 | 無期限 | 受け取るまで |
| 向いている用途 | 中長期の資産形成全般 | 老後資金専用 |
大きな違いはこの2点です。
- NISA:いつでも引き出せる柔軟さが売り。ただし節税は「運用益が非課税」のみ
- iDeCo:60歳まで引き出せない代わりに「掛金を積んだ時点で節税」ができる
NISAは「増えた分を非課税で受け取れる」制度で、iDeCoは「積んだ時点で税金が減る」制度、という理解が一番シンプルです。
会社員がiDeCoを先に始めるべき理由——節税効果の試算
なぜ多くのケースでiDeCoが優先されるのか。答えは「掛金が全額、所得控除になる」という仕組みにあります。
NISAは投資のリターンに対してのみ非課税効果があります。一方でiDeCoは、積み立てた時点で税金が減ります。これは積み立て金額がそのまま課税所得から差し引かれることを意味します(小規模企業共済等掛金控除)。
試算①:年収600万円の会社員がiDeCoを月2万3,000円積んだ場合
想定読者モデルの世帯年収850万円の片方(年収600万円)で試算します。
- 所得税率:20%(課税所得が約300万円前後の場合)
- 住民税率:10%(一律)
- 合計税率:約30%
年間掛金:23,000円×12ヶ月 = 276,000円 年間節税額:276,000円×30% = 約82,800円(年間8.3万円)
これを10年続けると、節税だけで累計約83万円が手元に残ります。NISAは利益が出ないと節税効果が生まれませんが、iDeCoは積んだ時点で確実に節税できるのがポイントです。
「10年で83万円の節税」は、ローン返済で言えば金利コストの大幅削減に匹敵します。これは決して他人事ではありません。
NISAを先に始めるべきケースとは?
iDeCoが有利とは言っても、NISAを優先した方がいい場面もあります。
このケースはNISAを先に
① 生活防衛資金(生活費6ヶ月分)がまだ足りていない
iDeCoは60歳まで引き出せません。生活防衛資金(生活費の6ヶ月分、世帯で150〜200万円程度)が準備できていない状態でiDeCoに全振りするのはリスクがあります。まず生活防衛資金→NISA→iDeCoの順で考えてください。
② 10〜15年以内に大きな出費がある
子どもの教育費(高校〜大学)や住宅購入の頭金など、近い将来に使う予定があるお金はNISAに入れた方が柔軟に引き出せます。iDeCoは「完全に老後用の資金」として割り切れる分だけ入れるのが安全です。
③ 所得税率が10%以下の場合
所得税率が10%(課税所得が195万円超〜330万円以下)だと、iDeCoの節税効果は住民税10%と合わせて合計20%程度にとどまります。節税効果が小さい分、NISAの「いつでも引き出せる柔軟性」を優先した方がいい場面もあります。
2026年12月のiDeCo大改正——掛金上限が月2.3万円→6.2万円に
ここからが本題です。2026年12月にiDeCoの法改正が実施され、2027年1月の掛金納付分から適用されます(楽天証券公式情報より)。
主な改正ポイント
① 掛金上限額の引き上げ
| 対象 | 現行(月額) | 改正後(月額) |
|---|---|---|
| 企業年金なしの会社員 | 23,000円 | 62,000円 |
| 企業型DCのみの会社員 | 20,000円 | 62,000円から企業型DC掛金を差し引いた額 |
| 公務員 | 12,000円 | 62,000円から共済掛金等を差し引いた額 |
企業年金なしの会社員は、月の上限が約2.7倍に引き上がります。
② 加入可能年齢の引き上げ
65歳未満→70歳未満に拡大。定年延長・再雇用の時代に合わせた改正です。
試算②:改正後(月6万2,000円)の節税効果
年収600万円のモデルで計算します。
年間掛金:62,000円×12ヶ月 = 744,000円 年間節税額:744,000円×30% = 約223,200円(年間22.3万円)
現行の年8.3万円から、改正後は年22.3万円へ——年間で約14万円の追加節税が可能になります。10年で約140万円の差が生まれます。
この金額は「毎月の節税分でNISAを上乗せできる」という発想にもつながります。iDeCoで節税した分を積み立て原資にする——このサイクルが資産形成を加速させます。
結局どっちを優先する?状況別の正解
整理すると、以下の判断フローになります。
ステップ①:生活防衛資金(生活費6ヶ月分)はあるか?
- ない → まず貯金を優先。iDeCoは60歳まで引き出せないため
ステップ②:10年以内に大きな出費(教育費・住宅購入など)はあるか?
- ある → その分はNISAに。老後資金に回せる分だけiDeCoへ
ステップ③:所得税率は何%か?
- 20%以上(年収目安:課税所得330万円超) → iDeCoを先に上限まで活用してからNISAへ
- 10%以下 → NISAとiDeCoの併用でも、NISAを多めに
📖 あわせて読みたい:楽天証券でNISA口座開設する方法|最短翌日完了の5ステップ【2026年最新】
毎月の投資可能額別の配分例(改正前・企業年金なし会社員の場合)
| 月の投資可能額 | iDeCo | NISA |
|---|---|---|
| 〜2万円 | 20,000円 | ― |
| 〜3万円 | 23,000円 | 7,000円 |
| 〜5万円 | 23,000円 | 27,000円 |
| 5万円以上 | 23,000円(上限) | 残り全部 |
2027年1月以降は、iDeCo上限が月62,000円になるため、余裕があれば段階的に増やしていくのがおすすめです。
試算③:月5万円をiDeCo優先で積んだ場合の20年後
モデル:月23,000円iDeCo+月27,000円NISA、年利5%で20年運用
- iDeCo(月23,000円):約913万円(20年後)
- NISA(月27,000円):約1,071万円(20年後)
- 合計:約1,984万円(運用益はNISA・iDeCo両方で非課税)
- さらに節税効果(年8.3万円×20年):+約166万円
節税分を含めた実質の資産効果は約2,150万円になります。同じ月5万円をNISAだけに入れた場合の約1,984万円と比較して、節税分だけで約166万円の差が出る計算です。
僕はこう考えています
正直なところ、僕はiDeCoとNISAは「どっちか」ではなく「両方使う前提で、どちらをより多く使うか」を考えた方がいいと思っています。
理由は2つあって、iDeCoの「掛金時点での節税」はNISAにはない強みで、特に30〜40代で所得税率が上がってきた今の時期にこそ最大限使いたい制度だからです。同時に、NISAの「いつでも引き出せる」という自由度は、子育て世代の家計には不可欠なバッファになります。
ただ、これは万人に当てはまるわけではありません。住宅ローンを抱えていて繰り上げ返済を検討している場合、教育費のタイミングが近い場合など、「60歳まで引き出せない」iDeCoに入れすぎると選択肢が狭まります。
あくまで僕の考えですが、生活防衛資金(生活費6ヶ月分)を確保した上で、毎月の投資のうちiDeCoの掛金上限まではiDeCoを優先し、残りをNISAに入れるというのが、税効率と柔軟性のバランスが取れた現実的なアプローチだと感じています。
2026年12月の改正(拠出は2027年1月から)後は掛金上限が大きく上がるので、今のうちにiDeCoの口座だけでも開設しておいて、改正後に増額設定を見直すのがスムーズだと思います。
📖 あわせて読みたい:僕の楽天カードの使い方|30代から始める家計管理・積立投資の活用法
まとめ:会社員のNISA・iDeCo優先順位
- 生活防衛資金(生活費6ヶ月分)の確保が最優先。iDeCoは60歳まで引き出せないため、緊急用の現金は別に持つ
- 所得税率20%以上なら、iDeCoを先に上限まで活用する方が税効率が良い。年収600万円モデルで年間8.3万円(現行)→22.3万円(改正後)の節税効果
- iDeCoで節税した分をNISAに回すサイクルが、資産形成を加速させる
- 2026年12月の改正(2027年1月拠出から)で企業年金なし会社員の掛金上限が月2.3万→6.2万円に。今から口座開設しておくと改正後にスムーズに増額できる
- 近い将来の大きな出費(教育費・住宅購入)がある資金はNISAへ。老後資金に回せる分だけiDeCoに入れる
「iDeCoは難しそう」と後回しにしている人も多いですが、口座開設自体は楽天証券や住信SBIネット銀行系のSBI証券などのネット証券で完結できます。まずは口座を開いて、毎月5,000円からスタートするだけでOKです。節税効果はそれだけで確実に出ます。
📖 あわせて読みたい:楽天証券でNISA口座開設する方法|最短翌日完了の5ステップ【2026年最新】
※この記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入や投資行動を推奨するものではありません。節税効果の試算はモデルケースに基づく概算です。実際の税額は個人の状況により異なりますので、詳細は税理士または各金融機関にご相談ください。投資に関する最終判断はご自身の責任でお願いいたします。



コメント