iDeCoは必要ない?NISAだけで十分と判断した3つの理由|会社員の選択

iDeCoは必要ないと判断しNISAだけで運用する会社員のフラットイラスト 家計の見直し

老後不安はあるけど、NISAだけで足りるのか、iDeCoまで手を出すべきなのか、迷う気持ちはよくわかる。

僕も新NISAが始まる前、つまり旧NISAの頃に同じことを考えた時期があった。

でも、結論から言うと僕はiDeCoをやっていないし、これからもやる予定はない。NISAだけで十分だと判断したから。

理由は3つあって、今日はその全部を正直に書く。

ちなみに、僕の会社は退職金がない。だから本来「節税効率」だけで言えばiDeCoをやるべき属性に分類される人間なんですよね。それでも、やらない選択をした理由を含めて整理していく。

NISAだけで十分かiDeCoも必要か悩む30代会社員のイラスト

この記事でわかること

  • iDeCoをやらないと判断した3つの理由
  • 「節税」と引き換えに失うもの(資金ロック・出口課税)
  • iDeCoが本当にハマる人の限定条件

結論:僕がiDeCoをやらないと決めた3つの理由

先に結論からまとめます。僕がiDeCoをやらない理由はこの3つです。

  1. 管理が面倒くさい:NISA口座と別管理になる。商品選択、年1回の控除証明書、退職時の手続きなど、考えることが増える
  2. 節税は「先送り」になりやすい:掛金を払う時は所得控除で減税されるが、60歳以降に受け取る時に課税される仕組み。退職金がある会社員は控除枠を食い合うリスクがある。さらに60歳まで引き出せない資金ロックが大きい
  3. NISAの1,800万円非課税枠で十分:月10万円積立を15年続ければ枠を使い切れる。普通の家計はNISAだけで「十分すぎる」

特に2つ目の節税の話は、よく「iDeCoは節税効果が大きい」と言われる部分ですが、僕は「実質的には税金の先送り」と感じています。これについては理由2のセクションで詳しく書きます。

そしてもう1つ、僕の決定打になったのは 「60歳まで引き出せない資金ロック」。これも理由2の中で正直に書きます。


理由1|管理が面倒くさい。NISAだけなら口座も画面も1つで完結

僕が「iDeCoはやらない」と決めた一番ライトな理由が、管理の手間です。

NISAは楽天証券で始めて、楽天カードでクレカ積立を設定して、楽天銀行で資金管理。家計の数字(支出・銀行残高)はマネーフォワードMEで一括把握しています。投資残高は値動きがあるので楽天証券アプリで別管理。それぞれの役割が明確で、スマホ1台で全部の数字が見えるシンプルさが、5年積立を続けられた最大の理由だったと感じています。

楽天証券・楽天カード・楽天銀行・マネーフォワードMEをスマホ1台で確認できる管理画面イメージ

ここにiDeCoを足すと、何が増えるか整理してみました。

  • iDeCo専用口座の管理画面が増える(NISAとは別の画面)
  • 商品選択を別途する必要がある(インデックスファンドを選ぶとしても、商品の選定・配分の検討が発生)
  • 年1回、小規模企業共済等掛金払込証明書が郵送されてくるので、年末調整で会社に提出する手続き
  • 転職・退職時に手続きが必要(移管手続き、企業型DCがある場合の調整など)
  • 受給開始時(60歳以降)にも、受け取り方の選択(一時金・年金・併用)が発生

正直、「考えること」が増えるのは、続けるための最大の敵だと思っています。複雑になるほど、ふとした瞬間に「やめようかな」が頭をよぎる。

僕が積立を5年続けてこられたのは、楽天系で全部統一して「もう何もしなくていい状態」を作れたからでした。iDeCoを足すと、この自動運転状態が崩れる気がして、ずっと敬遠していました。

「いやでも、節税効果が年間数万円あるならその手間に見合うんじゃない?」と思う方もいると思います。次のセクションでは、その節税効果が本当にお得なのか、出口の話まで含めて整理します。


理由2|節税は「先送り」。しかも60歳まで引き出せない資金ロックが大きすぎる

これが、僕がiDeCoを採用しなかった一番大きな理由です。

節税のしくみ|iDeCoの「掛金が全額所得控除」とは

iDeCoの最大のセールスポイントは、掛金が全額所得控除になること。これは確かに事実で、月2.3万円の掛金(会社員・企業年金なしの場合)を年間27.6万円積み立てると、所得税率20%・住民税10%なら年間約8.3万円の節税になる試算です(金額は個人の所得・控除状況により変動・節税額の根拠は厚生労働省iDeCo公式情報)。

これだけ聞くと「絶対にお得じゃん」と思うんですが、iDeCoには「出口」の話が必ずついてきます

出口で課税される仕組み(退職金との関係)

iDeCoの節税効果と60歳資金ロック・出口課税のフロー図

iDeCoは60歳以降に受け取りますが、その受け取り方によって課税の仕方が変わります。

  • 一時金で受け取る → 退職所得として課税(退職所得控除あり)
  • 年金で受け取る → 雑所得として課税(公的年金等控除あり)
  • 併用も可能

ここで問題になるのが、退職所得控除が「勤続年数」に応じた枠になっていて、同じ会社で長く勤めた人は iDeCoの一時金と会社の退職金が同じ控除枠を食い合う という事実です。

つまり、退職金が多い会社員の場合:

  • iDeCoの一時金:退職所得控除を退職金とシェア → 控除枠を超えた分は課税
  • 結果として「掛金時に節税した分」と「受け取り時の課税」が相殺されるケースもある

これが僕が 「iDeCoの節税は実質的に税金の先送り」 と感じている理由です。完全に非課税になるわけではなく、出口で取り戻されるケースがある。

僕の場合|退職金なしでも、それでもiDeCoを選ばなかった

ちなみに、僕の会社は退職金がありません。

退職金がない属性なら、iDeCoの一時金を受け取る時に退職所得控除をフル活用できる可能性が高い。つまり、僕は「節税効率だけ見ればiDeCoをやるべき属性」なんです。

それでも僕はやらなかった。理由は 「資金ロックが大きすぎる」 から。

一番のネックは「60歳まで引き出せない」

iDeCoは原則60歳まで引き出せません。これが僕には大きすぎる制約でした。

  • 子どもの教育費でまとまったお金が必要になるかもしれない
  • 住宅ローンの繰り上げ返済をしたくなる時が来るかもしれない
  • 仕事が続けられなくなって、生活費に充てたくなるかもしれない
  • 家族に何かあって、まとまった現金が必要になるかもしれない

人生、何が起きるかわからない。30代・40代の今、「向こう20〜30年は絶対にこのお金に手をつけない」と確約することはできないんですよね。

NISAは違います。NISAはいつでも売却して現金化できる。しかも新NISAは売却した分の取得価額(簿価)が翌年に非課税枠として復活する仕組みなので、ライフイベントで一時的に取り崩しても、また使える。流動性(=必要な時に現金化できる柔軟性)が維持できるのが新NISAの強みです。

退職金がないから本来は老後資金を自分でしっかり確保する必要がある属性ですが、それでも「いざという時に動けない」リスクの方が大きいと判断しました。

複雑な制度や流動性を犠牲にする商品を整理してシンプルにする。これが僕が5年運用してきて出した結論です。


理由3|NISAの1,800万円非課税枠で十分。普通の家計には使い切れない

3つ目の理由は、もっとシンプルです。NISAの非課税枠が、普通の家計には十分すぎるという話。

新NISAの非課税枠:

  • つみたて投資枠:年120万円(月10万円)
  • 成長投資枠:年240万円(月20万円)
  • 合計:年360万円
  • 生涯投資上限:1,800万円

月10万円のつみたて投資枠だけを使い続けても、15年で1,800万円を使い切れる計算です。

旧NISA時代の僕の体験談

実は、僕も旧NISAの時代にiDeCoを足そうか真剣に考えた時期がありました。

旧NISAのつみたて枠は年40万円(月3.3万円)しかなかった。これだけだと「老後資金として十分か?」と不安になって、iDeCoの月2.3万円を足して老後の備えを厚くするか、何度も電卓を叩いた覚えがあります。

ただ、結局は資料請求まで行きませんでした。理由はさっき書いた通り、60歳までの資金ロックがどうしても受け入れられなかったから。

新NISAが始まって、状況は完全に変わりました。

旧NISAと新NISAの非課税枠を比較したグラフ・新NISAは年360万円で大幅拡大
項目 旧NISA 新NISA
つみたて枠 年40万円 年120万円(3倍
成長投資枠 年120万円 年240万円(2倍
非課税期間 20年(つみたて) 無期限
生涯非課税枠 なし 1,800万円
売却後の枠復活 なし あり

新NISAになって、月10万円フル活用するだけで年120万円・15年で1,800万円。さらに売却した分は枠が復活する仕組みなので、ライフイベントで一旦取り崩しても、また使える。

そもそも「月10万円も積み立てられない」家計が大半

ここで現実の話をすると、月10万円のNISAをフル活用できる家計は、決して多数派ではありません

我が家は世帯年収約1,100万円(夫700万+妻400万)の共働き、子ども1人、住宅ローン残債2,500万円という家計で、月10万円積立をなんとか継続できている状態です。

家計が厳しい家庭なら、月3万円・5万円から始めるのが現実的。それなら、まずNISAの枠すら使い切れていない人がほとんどということになります。

NISAの枠を使い切ってもまだ余裕があるなら、iDeCoや特定口座を考える順番。それまでは、NISA一本で十分だと僕は考えています。

積立は1日でも早く始めた方が有利です

複利の効果は時間が長いほど大きくなります。「いつかやろう」の1年が、10年後に数十万円の差になることもあります。NISAの非課税枠を使うなら、楽天証券は月100円から始められて、楽天カードのクレカ積立で完全自動化できます。

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じゃあiDeCoが本当にハマるのはどんな人?

ここまでiDeCo不要論を展開してきましたが、iDeCoが本当に向いている人はいます。一律で「iDeCo不要」と言うつもりはありません。

iDeCoが向いている人の3条件をチェックリストで確認する夫婦のイラスト

僕が考える、iDeCoがハマる人の条件は3つです。

条件①|所得税率が高い高所得者

所得税率が33%以上(課税所得900万円超)のレンジに入っている人は、節税効果が大きく出ます。住民税10%と合わせると43%が掛金から差し引かれる計算で、出口で多少取り戻されたとしても、トータルで残る節税効果は無視できません。

条件②|退職金が少ない・ない人で、かつ流動性に困らない人

僕と同じ退職金なし属性なら、出口で退職所得控除をフル活用できる可能性が高い。ただし「60歳まで生活防衛資金が別途確保できている」ことが大前提。生活費の1〜2年分が現金で確保できていて、教育費や住宅費でまとまったお金が必要にならないと確信できる人なら、iDeCoは効きます。

条件③|60歳まで絶対に引き出さない覚悟がある人

これが一番大事。「老後資金として確実にロックしておきたい」というニーズが明確にある人には、iDeCoの強制力はむしろメリットです。NISAは「いつでも引き出せる」ことで取り崩したくなる誘惑がある。iDeCoは制度的にそれが不可能。これを「縛り」と感じるか「安心」と感じるかは、その人次第です。

逆に言うと、上の3つに当てはまらない人は、NISAだけで十分です。


僕の意見|シンプルさは続けるための最大の武器

NISAだけのシンプルなノート1冊で資産形成を続ける笑顔の30代会社員のイラスト

ここからは、5年積立を続けてきた僕の正直な感想を書きます。

率直に言うと、お金の話は複雑にすればするほど、続かなくなるんですよね。

僕が5年間、月10万円の積立を続けてこられたのは、節税が効率的だったからじゃない。商品選びが優れていたからでもない。「考えなくていい仕組み」を最初に作れたからだと思っています。

楽天系でNISAを統一して、楽天カードでクレカ積立を設定して、あとは何もしない。家計の数字(支出・銀行残高)はマネーフォワードMEで月1回チェックして、投資残高は楽天証券アプリでサッと確認するだけ。

ここに「iDeCoの確定申告書類が…」「商品配分の見直しが…」「受け取り方の選択が…」みたいな要素が増えると、確実に挫折ポイントが増えていく。これは僕の感覚なんですけど、たぶん同じように感じる人は多いはず。

そして、シンプルにしたからこそ、お金が増えていく実感を持てる。複雑だと、増えても「これ本当にプラスなの?」って疑心暗鬼になったりする。

NISAだけで十分。普通の家計なら、株式インデックスと現金(生活防衛資金)の組み合わせで、十分老後資金は積み上がる。これが5年やってきた僕の結論なんですよね。

複雑にしないこと。これが続けるための最大の武器なんですよね。


まとめ|iDeCoは必要ない。NISAだけで十分

僕がiDeCoをやらないと判断した3つの理由を整理します。

  1. 管理が面倒くさい:口座・画面・手続きが増えると、続けるための難易度が上がる
  2. 節税は「先送り」になりやすい:出口で課税されるケースがあり、しかも60歳まで引き出せない資金ロックが大きすぎる
  3. NISAの1,800万円非課税枠で十分:月10万円積立で15年で枠を使い切れる。普通の家計はそもそもNISAの枠すら使い切れない

iDeCoが向いているのは、所得税率33%以上・退職金が少ない・流動性に困らない・60歳まで絶対引き出さない覚悟がある人。これら全部に当てはまらないなら、NISAだけで十分です。

楽天証券でNISA口座を開設して、楽天カードのクレカ積立で自動化する。これが、僕が5年続けてきたシンプルで再現性のある方法です。

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